最強はどれ?実体験から海外送金サービスを比較。各社為替レートも掲載。


当社のようなオンライン英会話学校に限らず、海外との取引を行う企業はたくさんあると思います。

そんな時、頭を悩ませるのが、日本円からの海外送金をどこを通して行うかですね?

私も、この事業を始めた2005年から、色々と試してきました。

古くは、メトロバンクというフィリピンの会社が行うサービスが使い勝手や費用も安く、かなり一途に利用していましたが、2010年頃から海外送金サービスを停止してしまい、そこから常にベストな海外送金サービスを探しアンテナを張っていました。

そこで、今回は私なりの知見を皆さんと共有したいと思います。

– 海外送金には、三菱東京や三井、みずほなど大手もありますが、はじめから為替レートや送金手数料が高いので、今回の比較からは除外。

– 郵貯の海外送金もありますが、個人口座のみなので今回は除外。

– FXもやらない人間なので、FX口座を使った海外送金手法なんとかも除外。

海外送金は、目先の手数料よりも、為替Rateや、その他サービス感から選ぶべき

2017年1月16日、1ドル=114.38円(Yahoo Financeのレート)時の、海外送金各社のRateと手数料などをまとめました。

2017年1月16日Rate手数料到着日数特記事項
楽天海外送金115.6517501-2日平日10時ー17時以外の時間に処理すると、為替レートが一気に悪くなるトラップあり。
新生銀行海外送金115.3720001-2日平日10時から15時のみ受付。サイトが利用しやすい。
Paypal120.48受け取り側から
手数料徴収
即時クレジットカード会社(Visa, Masterのみ対応)のレート選択を自分で手作業ですれば、もう少しマシなレートにはなる。メールアドレスだけで送れる便利な利点あり。
Transferwise114.29500円~1000円3日前後法人口座送金はまだ制限が多数あり。日本からドル払いは、アメリカの口座のみ送金可能。

海外送金サービス各社は、手数料の安さを打ち出して競っていますが、送金直前まで隠れがちな為替レートが最も重要だと思います。

PayPalは、利用用途を考えて活用するべき

その点から言って、Paypalの暴利ぶりはすさまじいものがあります。

6円の開きは、日本の大手都市銀行も真っ青の為替レート設定です。そしてさらに受取人からも2-3%くらいの手数料をとっていきます・・・。

ただ、Paypalは海外送金用途というより、『簡単にできる決済用』だと考えてあげないとかわいそうかなと思います。

要は、得手不得手の問題です。

詳しくは触れませんが、海外送金には、なるべくPayPalは使わない方向でいくべきです。

ただ、3-4万以内の少額決済には、レートの悪さはそこまで影響しないので、口座登録など面倒な手続きがいらないメリットから、お薦めにはなります。

ただ、Google PayやApple payなどが最も力入れてきたら乗り換えてもいいと思っていますが。。。

期待の星TransferWise

知らない人もまだ多いかもしれないですが、TransferWiseが結構よいです。

銀行ではなく、為替のスワップ取引のような感じでしょうか?

銀行と同様口座登録は必要ですが、IBIS番号/ SWIFTなど、少ない情報ですみます。手数料も安く、為替レートが歴代最安値。これは大きいです!

ただデメリットとして、

A. 日本からは、ドル払いは、アメリカの口座のみ、ユーロ払いは、EUおよびイギリスの口座のみ送金可能。

B. 2017年3月現在、法人口座は開設可能ですが、法人口座から、海外送金ができないので、個人口座から一時的に処理していくことになる(顧問税理士に聞いたところ問題ないとのことでした)。

C. できて間もないベンチャーなので、サービス停止もありうる。

送金方法は、検索してもられば分かるので詳しく書きませんが、登録した受取人を選んで、送金金額を入れて送金。お金をTransferWise社の指定口座に入金して、確認依頼を押せば、3日前後で相手に届く形です。

ちなみに、デメリットAを回避するため、アメリカの口座を簡単に取得できるサービス「Payoneer」を組み合わせる技もありますが、今回は省略します。

トラディショナルな方法なら新生銀行がベスト!

ずっと楽天銀行海外送金を使っていましたが、サイトの作りや、カスタマーサポートの対応が、私には運が悪かったのか、何度もストレスが溜まってしまい、重なる一方的ルール変更や、時々ある為替レートの地雷(いつルール変えて襲ってくるか分からない)も嫌で、楽天銀行以外を探して求めて、たどりついたのが新生銀行でした。

為替レートも楽天銀行よりもよく、サイトの反応にストレスも感じない作りで、利用歴1年ですが、とてもお薦めかなと個人時に思っています。

新生銀行なら、例えば、中国のドル口座へドルを送金といった、TransferWiseにできないこともできます。また、先方が保守的な組織や人の方だと、TransferWiseで送って、万一何かあったら困るので、新生銀行海外送金by Western Unionで送っています。

また、

法人の送金手段は、なにかあったとき(サーバーダウン、ロンダリング防止の観点から、1日の送金限度額を狭める etc)のために、複数確保しておいた方がいいです。

ですので、Transferwiseをメインにしながら、新生銀行のGoRemitも併存させておくのがBetterでしょう。

まとめ

最強はどれだ?とタイトルを煽ってしまいましたが、用途などによって異なってきます。

・額が少ない簡易な支払いなら、口座登録不要、メールアドレスだけで送れるPaypal.

・最安値を求め、ドルをアメリカの口座、ユーロをEUの口座へ海外送金するならTransferWise

・それ以外、全般は、新生銀行海外送金。なにかのときにバックアップも兼ねて。

というのが、私の2017年3月時点の結論です。

いかがでしょうか? 海外送金サービスは常に栄枯盛衰を繰り返しているので、皆様の中で、お薦めのサービスがあったら、為替レートと共に教えてくださいね。


About 成田 勝行

株式会社イーコミュニケーション代表取締役社長。 慶應義塾大学総合政策学部(SFC)卒業後、世界最大のコンサルティング会社Accentureに新卒入社。退社後、暫くダンス活動(Ballet, Jazz, Hiphop, House, Break'in)に専念。2005年イーコミュニケーション創業。 趣味は、経済ウォッチングと言語習得。 踊れて、経済が語れる、経営者という領域で、世界一を密かに目指す。

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