小6・中3の学力スコア低下-スマホ依存、タブレット学習と共働き問題


国が行う小6・中3向け学力テストの結果が公表され、前回の2021年比で、国数英、すべてが大幅ダウンということで、教育業界に衝撃が走っています。

調査は全国の小中学校を抽出し、小6と中3を対象に数年おきに実施している。

低下が目立ったのは中学校の英語で、21年度から22.9ポイント減の478.2だった。小中の国語や小学校の算数も16年度より下がった。

文科省は「新型コロナウイルス禍による臨時休校やスマートフォンの長時間利用が学力に影響した可能性がある」とする。

日経新聞7月31日配信版より引用

原因1. スマホ依存

文科省は、家庭でのスマホ依存が原因と述べています。

もちろん、それは否定しないです。

利用時間も増えていますし、因果関係がありそうです。

特に中国の会社TikTokが始めたショート動画、あれがよくない。

短い時間にザッピングのように動画が流れ、依存するようなアルゴリズムにしている。

子供の将来のことを全く考えないサービスで、TikTokに対しては、嫌悪感しか抱かないです。

もちろん、ECOMはアカウント開設していないです。

ただ、原因は、スマホ依存だけにとどまらないと思うので、その他関係のあると思う原因を、あと2つ追加で取り上げます。

原因2.タブレット学習

ギガスクール構想が2019年、ちょうど令和元年に開始され、小学校1年生から、一人一台、小型のノートパソコン(タブレット)が支給されました。

ただ、性能がよくなく、画面も小さいため、操作性能にストレスを感じる報告多数です。

さらには、今まで紙や連絡帳に書いて行っていた、宿題や先生連絡などの情報も、TEAMS上にのせるようになり、家からタブレットが起動しない、または、起動するためのアクションが時間がかかり、親も子供も、把握できず、宿題がほったらかしになっている事例をよくきいています。

それに加えて、今、ベネッセやすららネットさんを中心に、タブレット学習がガンガンに宣伝されています。

紙より、輸送費がかからず、デジタルコンテンツなので、生徒が増えても、そのまままるっと利益になるので、企業にとってはおいしいのです。

ただ、EUを中心に、タブレット学習は、メリットより、デメリットの方が大きいという報告があがり、

今回の、日本の学力テスト調査結果からも、なくせとは言わないまでも、学校での利用は、少し控えた方がよいのでは?と思う次第です。

ただ、ギガスクール構想を強力にすすめた文部科学省は、口が避けても、失敗でした!とは認めないのでしょうけど・・・。

原因3. 共働き世帯の増加

国が、景気の落ち込みと、あの手この手で、”女性の社会進出”を強力に進めているため、専業主婦の割合は、ものすごい勢いで減っていっています。

代わりに、夫婦共に働く”共働き世帯”が増加。

普通に考えて、共働き世帯が増えると、子供の学力って落ちますよね?

東大医学部に子供4人全員を合格させた、受験界のカリスマ「佐藤ママ」さんも、

元英語教師であっても、

子供ができてからは、専業主婦で、子供の勉強をずっとサポート。

そう考えると、今回の学力調査の低下はなるべくして起きたとも言えるかもしれません。

とりいそぎ、学力復活のためには、

1.トラブルも多い1人1台端末は、一旦やめて、その予算のお金を、子供の給食の充実などにあててほしい。

給食がよいと学校も楽しみなりますからね。

タブレット1人20万くらいに、年間保守1人5万くらいとみつもって25万。

月2万円分くらいのお金を1人の給食費に加えられるから、一食、300円くらいの給食費が、1300円くらいにできる。4倍強の豪華さが可能!これはすごい。

2.女性の社会進出もよいけど、専業主婦希望の女性の意見も尊重してあげてほしい

日本は、女性が家庭に閉じ込められていて閉鎖的だ!遅れている!というマスコミの有識者の批判もどうかと思います。

特に子育ては大変なので、子持ち女性の家庭活動を補助する機運を、国全体で支えていってあげてほしいです。

専業主婦回帰の流れは、アメリカ、EU諸国でも起きているので、結構日本は羨望のことをやっていたのだと思います。

もちろん、経済がよくなっていかないとそれは実現できないので、減税、財政出動を通じた景気刺激が、よい教育につながるというバタフライ・エフェクトを政府にはお願いしたいです。


About 成田 勝行

株式会社イーコミュニケーション代表取締役社長。 慶應義塾大学総合政策学部(SFC)卒業後、世界最大のコンサルティング会社Accentureに新卒入社。退社後、暫くダンス活動(Ballet, Jazz, Hiphop, House, Break'in)に専念。イーコミュニケーション創業。 趣味は、経済ウォッチングと言語習得。 踊れて、経済が語れる、経営者という領域で、世界一を密かに目指す。

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