ベンチャー企業の商標取得アドバイス


最近、遅ればせながら、ECOM(イーコム)商標を取得しました。

本当は、もっと前、創業直後からやっておくべきことだったのですが、

教育業界の巨人、ベネッセさんが、教育分野におけるECOM(イーコム)商標を2006年頃から取得していたのです・・・。

(*ちなみに、うちは2005年創業なので、創業直後はECOM商標を取得できたのでした((泣)))。

ただ、大企業あるあるで、商標とっておいたけど、実はほとんど使っていないということがよくあり、

ECOMという名称も、ほんの少ししか使われず、ベネッセさんはそのまま放置されていました。

そこで、商標の期限が10年だったので、2017年に、ベネッセさんが更新しないであろう『ECOM商標』を、すぐに取得しようと思って、待っていたのでしたが、ベネッセさんは、念の為再度10年更新してしまったのでした(残念)。

そこで、2018年頃から、長年サービス名として使ってきたECOMという名称を捨て、全く別の商標を取得していこうと、考えていました。

しかし、確実に商標がとれる名称といえば、造語のような全く馴染みのない言葉だらけ・・・。

せっかく長年使ってきたECOM(イーコム)という名称が捨てがたく、

結局、調べたところ、

全然使っていない商標については、相手方に取り消し審判ができる、ということを知り。

「商標取り消し審判請求」からの「商標申請」という手段をとることにしました。

ここでは、それについてベンチャー企業スタートアップの参考になればと思い、記させて頂きます。

商標審判請求は、書面申請するだけと思ったら、簡易裁判のようなものらしい。

2021年9月に提出し、2022年1月に結果判明。費用は数十万(弁理士依頼)。

特許庁サイトにテンプレートがあり、特許庁に電話や持参で無料サポートを受けながら自分で行う方法なら、もっと少なくすむのですが、今回弁理士さんに一任しました。

というのも、弁理士さん側の営業も入っているかもしれませんが、商標審判は簡易裁判のようなもので、

使っていない商標だから、こちらで取り消しますので、使わせてください、という類のものでなく、受け取り方によっては、内容証明で裁判通知を送るようなもの。

だから、企業によっては、差出人の企業をみて、意地悪的に、商標つかっている証拠を出して反論してきたり、逆に、今後の競合潰しで、商標無断使用をいってくる可能性もある、とのこと・・・。

なので、リスクをへらすため、ECOMではなく、弁理士の方の名前で、ステルス商標取り消し審判請求をかけ、

取り消しができたら。商標申請を出す。という方法を取りました。

(取消審判と同時に、出願出してもよかったのですが、念の為、請求通ってから、出願しました。)

結果、特に、相手方(ベネッセさん)の反証もなく、淡々と5ヶ月ほどで無事取り消しがおり、商標申請をすぐに出し、そこから3ヶ月後の3月末。無事、ECOM商標が、教育の分野で取れました。

最初は、弁理士さんから、簡易裁判のようなもの、と言われ、どうしようかと重くとらえていたのですが、やってみると、費用はかかるものの、使っていない商標は取り消しが普通にできるのだなと改めて思いました。

ですので、思い入れがある、気に入っている名称。だけど既に商標を取られている・・・(ほとんどの場合、そうだと思います。)という場合、商標取り消し審判請求という選択肢があるとおぼえておくと、行動の幅が広がると思います。

グローバル展開を最初から目指すなら、全く新しい造語がBest, Better。

ECOM(イーコム)という名称は、

・自分自身や、一般的なIT企業がおろそかにしがちなコミュニケーションを大事(いい=good)として、忘れないでいこうという意味

・ITのElectronic Communication のE

・Efficient Communication (効果的なコミュニケーションツールを提供)のE

・言葉の響きがよい

などから、創業時に決めた名称でずっと使ってきました。

ただ、グローバルにサービスを展開していこうとした場合、

ECOMという海外でも使われがちな言葉は、商標取得がとても大変です。

正直、海外企業相手に、ECOM商標を取得して、サービス展開は避けたいので、海外向けには、全く新しい造語のサービス名を使い、グローバル向けには、○○というブランド名(もう決めてあります)。ECOMは日本国内向け。としていく予定です。

ただ、やはり、国内、海外統一名の方がブランド的にはBetterなので、

これからグローバル展開のサービスを始めたい人は、日本語の造語などが名称としてよいのかなと思います(海外の人はあまり使わないため)。


勝行 成田

About 成田 勝行

株式会社イーコミュニケーション代表取締役社長。 慶應義塾大学総合政策学部(SFC)卒業後、世界最大のコンサルティング会社Accentureに新卒入社。退社後、暫くダンス活動(Ballet, Jazz, Hiphop, House, Break'in)に専念。2005年イーコミュニケーション創業。 趣味は、経済ウォッチングと言語習得。 踊れて、経済が語れる、経営者という領域で、世界一を密かに目指す。

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